平成23年度山形県町村議会議員研修会
山辺町からも全議員が参加して勉強してきました。
「議会改革の動向〜町村議会の使命〜」
講師 : 明治大学政治経済学部教授 牛山久仁彦 氏
「今後の政局動向」
講師 : 伊藤惇夫 氏
の牛山先生の講演が印象に残ったので要点報告します。
分権社会における自治体のあり方
社会の変化と地方自治の現状→地方分権で求められる自治体づくり→自治体行政の重要な役割は住民本位の執行
※現状は全国一律の施策。地方によって実状が違うので地方に任せるべき。自分達の判断で施策を実行できるように変えなくてはならない。
地方分権とは…自己決定・自己責任の自治体運営=地方政治
※自己決定のための自治体政治システムのあり方が問われている。
自治体議会の現状を考える
自治体政治の特徴
※制度 二元代表制→「強い首長と弱い議会」が現状。
機関対立型のシステム(議院内閣制との違い)
※中央政府の画一的な制度設計(詳細な運営・制度へのしばり)
自治体議会の現状
・行政に依存する議会でよいのか
・軟弱なサポート体制(事務局体制・資金面での課題)
・情報公開の不十分性
・研修など新人議員の育成
・オール与党体制の弊害
※議会を取り巻く厳しい環境
・住民からは厳しい目線
・名古屋市長の政治ボランティア条例提案
・矢祭町の議員報酬日当制
議会改革の課題
・議会制度の改革
※議会開会や運営についての自由度を増すための制度改革→議会の主体的な会議開催権の確立。画一的な議会開催のあり方からの脱却。
※議会の力量拡大のためのバックアップ→議会事務局のあり方やそこでの人員・予算確保
・議会運営方法の改革
※自由討論方式や一問一答方式などによる討論の実質化
※住民と共に歩み、議論する議会を目指す→住民が討論に参加する道を模索する
※夜間や週末など議会開催日時を検討し住民が注目し参加しやすい議会
※情報公開の確立
・自治立法のあり方改革
※自治立法の主体として、政策のあり方や政策法務への理解を深める
※政策立案可能なバックアップ体制の確立
・行政チェック強化の改革
※質問の事前通告制度などを検証し、行政とは真剣勝負の関係をつくる
※行政から独立した議会政策支援体制の検討
※監査のあり方など行政チェック強化への協力
※オール与党体制の検証
・議会議員の意識改革
※議会の位置づけの検証
※政務調査費など公金の使い道などについて徹底した意識改革が必要
☆地方分権の時代にふさわしい自己決定・自己責任の政治システムへ→議会をめぐる、法律・制度の環境整備とサポート体制の確立が必要。
☆住民に身近な議会へ→協働型議会→監視型議会からアクティブ議会へ→住民が直接議会に参加するという意味では住民と協働になるか??
※アクティブ議会とは…公聴会、参考人制度、議員懇談会や全員協議会の公開、住民討論会など
大都市議会と比較すると町村議会は変革するチャンスと優位性がある!
様々な縛りのある中、より良い我が町にするためにハードルを乗り越え前に進めたいです!
今、山辺町議会で取り組んでいる議会活性化に大変参考になる講演でした。